彼女とは10年以上前、シンガポールから成田への便で隣同士だった。なんて話しかけられたかは忘れてしまったが、いろんな話をして多いに盛り上がった。旅のこと、家のこと、ほんとにプライベートなこも。すごくどもる僕のこともあまり気にしていなかった、そうして成田に着いた。改札手前の柱の前でふたりたたずんでいた。少しの沈黙の後、彼女がこう切りだした。『英語勉強したいなら、私にたくさんメールして、そうしたら間違えているとことがないかチェックしてあげる。』の明るくて優しくて、ジャッキーはいつも素敵な笑顔をいつもまとっていた。そんな彼女との付き合いはそこから始まった。
僕はしばらくして、近況をメールした。日本の様子も話したりした。やりたいこと、旅の話、など話題はつきない。彼女も近況や、家族のことなどをメールしてくれた。僕の英語も間違っているところがあれば添削してくれ、こんな言い方はしないよ、と教えてくれた。彼女も、自分のことをいろんな表現でメールしてくれた。こんな風に言うんだなんてものすごく勉強になった。カナダで英語教師をしていたという彼女の英語は本当にわかりやすい。シンガポール人だと思えないほど。それに彼女の性格だとも思うし、英語という言語の特性なのかもしれない。メールなど彼女は必ず最後に、相手を思いやる言葉が入っている。それも僕だけじゃない。僕や、家族、それに友人まで幸せを願う言葉が書いてある。そして、僕がお母さんを大切にしているかとか、家族と時間を過ごしているのかとか、そんなことをいつも気にしていた。ぼくらは、10歳ほど離れている。彼女は、僕のことを弟のように接した。怒られることもあった。おっちょこちょいで、よくものを落とす僕に、『なんでそうなの??』そんな台詞をよく聞いた。(笑)僕もそんな彼女を姉のように慕った。そして家族も僕を受け入れてくれ、もう一つの家族が出来たよう。本当にあたたかい。
彼女自身、本当に家族想いで、友達想いで、いつも笑顔で明るくて。そして、強い芯を感じる。ここ10年ぐらいの付き合いで、僕は彼女からかなり影響を受けた。やっぱりどんな言葉を口にしているかで、その人がわかる。そんな彼女から学んだものは英語だけじゃない。彼女の価値観そのものだった。人から英語を学ぶ。それは、言葉を学ぶ以上に、その人の口癖、考え方、価値観も学ぶこと。僕は、いつも相手の幸せを思う言葉が言える彼女がすごく素敵だと思っている。彼女なりの人への愛。僕は、そんな彼女の素敵なところを英語とともに吸収している。
そんなジャッキーの家族の記事はこちら
そんなジャッキーの家族の記事はこちら
0 件のコメント:
コメントを投稿