WEB STORE『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』
これは、僕の生きてきた証。
自信をなくして勇気が出なくなったとき『自信って自分を信じること』何回も自分に言い聞かせた。
あれは自分に向けた言葉。旅によって自分の生きる場所を小さいながらに見いだしてきた。
いろんなことがあった。楽しいことだって、受け入れがたいことも。
でも旅は僕を救ってくれた。僕の写真と言葉で大切に、勇気づけられると言ってくれる人がいるなら、
僕はあなたにこころを込めた贈り物をしたいと思います。
WEB STORE『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』(https://tabi-photo.stores.jp/#!/)にて、旅で見つけた宝物のメッセージポストカード、販売中。

2015年4月30日木曜日

僕はこの言葉で、自由になれた。 『言葉だけがコミュニケーションじゃない』



実は、このカード、印刷してポストカードとしてひとつひとつ命が吹き込まれる本当の直前に、言葉を変えた。




旧バージョン

実は、この写真のように『言葉だけがコミュニケーションじゃない』そうやってデータは作っていたんだけど、試し印刷をしながらすこしずつデータを修正していてはっと思いついた。違う。これは違う。

『君に、恋に、落ちた』にしよう。


ラオス、ドンデッド。あの時、僕は夢中だった。そんなカメラを向ける僕のこと、カメラのこと、彼女は全く意に介さなかった。自由だった。なかばあの瞬間は恋のような感覚だった。夕陽に照らされる一人の少女に僕はものすごく感動していた。試しに印刷された紙の上、そしてディスプレイに映し出される彼女の姿。黒くつぶれないようぎりぎり表現しようと、何度も何度も細部まで眺める。そうしたら、あの時のほんのりとやわらかな気持ちが蘇った。それは、そんな言葉。あの限られた時間の中で、なんとも言えない感動、淡い想いが全身を満たした。僕はそのメコン川に、夕陽に、水の匂いに、ボートのエンジン音に。そして髪をなびかせる風。そしてそれを感じて自然に、自由に振舞うその少女に。僕はその世界に猛烈に感動していた。その世界に猛烈に恋をした。だから、言葉を変えてしまおう、そう思いついた。




もともと、『言葉だけがコミュニケーションじゃない』にしよう。
そう思っていたその言葉は、、そんな彼女の情景と、旅の感動を重ねたかった。

こんな遠いところまでやってきて、こんな素晴らしい世界との出会いがあった。僕にとっては、旅は自分を解き放つトリガー。言葉がわからなくても、うまく話せなくても、コンプレックスがあったとしても、旅に出て、勇気をもって声をだしてしまえば、笑って、時に悔しい思いもして、前に進んでいけばそんなこの時のような感動との出会いが待っている。

言葉なんて関係ない、初めての一人旅で、改めてそんな気づきを得た自分を思い出す。


僕はこの言葉で、自由になれた。
『言葉だけがコミュニケーションじゃない』


新旧両バージョン


あ、ちなみに『言葉だけがコミュニケーションじゃない』のポストカードも作ろうかな、と思っています。





旅する写真家。旅歩家。 HIROSHI KIKUCHI

web Store 『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』(ポストカード販売)
ポストカードのこと、また写真でお役に立つことがあれば、ぜひお問い合わせください!
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2015年4月26日日曜日

吉祥寺 ハモニカ横丁朝市 『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』出店


ハモニカ横丁に飲みに行ったら、出会った人に朝市があるよなんて教えてもらって、ポストカードが出店できるなんて聞いた。ずっと見に行きたいと思っていたけどなかなか仕事の都合を合わせることができず、朝市を見に行くことができなかった。

でもやっと行った。そして、本当に楽しかった。雑多な雰囲気で、規模は小さいけれど、アットホームで温かみがあって・・・ここで僕も出店できたらな、と思った。だから、すぐに連絡を取って、話はあっという間に決まった。

事務局の連絡先に、簡単な自己紹介、どんなものを出店するのかをメールした。そして何回かの簡単なメールのやり取り。『当日横丁付近に着きましたらご連絡下さい』と。それだけで、出店は決まった。

大丈夫か、と心配になってしまうが、とりあえずは出店できるようだった。舞い上がるほど嬉しかった。何が一番嬉しいかって、また、いろんな人とお話ができるチャンスをもらったこと。自分の製作物の事をじかに言葉でお伝えできること。よくも悪くも、反応をダイレクトに知ることができる。去年のかさこ塾祭りでも、勇気を振り絞ってお客さんに声をかけたら、いろんな声をいただくことができて、ものすごく励みになった。勉強になった部分もあった。




 実は、今年秋頃にもイベントに出店することになっている。去年参加した、かさこ塾祭りの二回目だ。(朝市の出店は月ごとの申し込みなので)毎月出ることができるかわまだわからないけれど、秋までに場数を踏んで、秋のイベントでは、去年と同じでないなにか、新しい価値を生み出したい。その毎月の出店の小さな一歩が少しずつ積み重なって、秋には何かしら新しい何かに変化していくんだという意気込みを込めて、取り組んでいきたい。


秋のイベント出店が、ポストカード販売以外ではどうなるのか僕にはまだまだ見えてこない。
写真を軸に、見て素敵だなぁって買っていただけるのも嬉しいけれど、僕が写真を撮ることで人を喜ばせることができるのなら、嬉しいなと思う。


中学時代だっけな、高校時代だっけな。ずっと手帳とか、教科書のいろんなところに書いていた言葉。

step by step


一歩一歩、着実に。
見えない先を、ゆっくりと踏み固めて作っていこう。


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ポストカード『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』出店します!!



吉祥寺 ハモニカ横丁 朝市 出店決定!

5月17日(日)  朝7:00〜10:00(雨天中止) にて



販売しておりますので

お見かけしましたらぜひお声がけください!

ぜひみなさまお会いしましょう!!




web store『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』





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2015年4月22日水曜日

雲・こもれび・夕陽・夜景・光の輪郭〜写真ワークショップ。テレビ編集マンの癒し系フォトグラファーえびこさん








癒し系フォトグラファーえびこさんの写真ワークショップ&Hirokiさんのフォトウォークに参加させていただきました。


綺麗な光が差し込む白い部屋で、ワークショップは行われました。
まずは、30分ほどかけてえびこさんの自己紹介を含め、写真で大事にしていること、撮影した写真を使いスライドで講義が行われました。雲、こもれび、夕陽、夜景、光の輪郭が好きだというえびこさん。




写真が素敵でずっとブログ拝見していましたが、僕が今までえびこさんの写真で素敵だなと思うのは、そんな光だった。『光』という言葉になって納得した。

 昼食を挟んで、午後はHirokiさんの 『フォトウォーク』。


まあ写真散歩です。あらかじめ、hirokiさんが考えておいてくれた赤坂周辺のコースを歩きながら、自由に写真を撮ります。そこで気づいたことが。

 僕って綺麗だなって思っても、あんまりお花にカメラを向けることってないと自分では思うのです。なんだかそんな僕が、このフォトウォークに限って結構お花にカメラを向けているのです。で、お花を撮っていて少しびっくり。素敵に撮れているんです。

僕がここで一番勉強になったのは人の撮影を見たこと。どんなものに興味を持って、撮っているのか、勉強になるよーと、えびこさんは事前におっしゃっていたのですが、本当にそうでした。



しかもこの日以降、えびこさんのいう光の輪郭や、お花に目が行き気づけばファインダーを覗いている・・・えびこさんにポートレイトを教わりに行って、お花に目がいくようになるとは思ってもいなかった。
でも、人を撮るのも、ものを撮るのも同じ。光。もっと言えば光の輪郭。雲。夕陽。










僕にもそれらの光が少しずつ見えるようになった。だから、花にファインダーが向くようになったのだと思った。




























バナナでどこに電話するんでしょう・・・・笑







1年前、えびこさんもhirokiさんも、僕らはかさこ塾というブログ塾で同じ同期として一緒にブログ術を学んだ。 一年以上経った今でもこうして好きな写真を通して、会えるというのは素敵なこと。

 素敵だなと思う人に会うことって、自分を変えていくために必要なことなのかな、と思った。
変えたいとか、変えたくないとか、そういう話ではなくて、なんて言うのかな。感化されていくというか。自分の世界が広がる感じ。僕がお花を素敵な感じに撮りたいなんて思えたこともそんな変化の一つ。

自分の期待をどんどん自分で裏切っていける。そんで殻を破っておっきくなっていく。
僕は人とうまく付き合うことは苦手だけれど、素晴らしい人との出会いは、そんなきっかけになるんだ。だったら、好きな人にできるだけ近づこう、そばに行こう。そう思った。





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2015年4月20日月曜日

ここはアジアの雑踏。ハモニカ横丁朝市。


吉祥寺 ハモニカ横丁の朝市にちょっとした行ってきた。
今年入ってからずっと行きたいと思っていて、やっといけた。

毎月一回、第三日曜日(7:00〜10:00)に開催されるこの朝市。(雨天中止)

とても古く戦後からずっと続いているハモニカ横丁という商店街で、小規模、そしてアットホームな感じで、ここ3、4年ずっと行われている。

出展者は雑貨や小物、イラストなどのポストカード、アート作品や東日本大震災のチャリティーの品まである。お菓子や食べ物も含めてハンドメイドのものが多いイメージ。いろーんな色が朝市にはあり、商店街のお店も出店していたり、規模は小さく慎ましいけれど、しずかにそれぞれがしっかりと彩りを添えている。アジアの雑踏に迷い込んだような味わいがあります。



朝ごはんだってここでちゃんと食べられる!!



『えいひれ』

お櫃のごはんから握りたておにぎり!お味噌汁!うまそう・・・



『おふくろ屋台』

焼き魚定食 OR 牛タンつくね定食 ボリュームたっぷりで600円!



今回はここで食べました、焼きジャケと,さんまをぬかずけ。とっても美味しい!
写真にはないですが、そのほかにご飯とまいたけの味噌汁も付きましたが、僕はキノコ類苦手なはずなんですが、克服した??普通に美味しかった!


その、おふくろ屋台のとなり、『モスクワ』(洋朝食のようでした)

写真ありませんがワイングラスが並びおしゃれなとこで、ランチバイキング1000円も個人的にずっと気になっているところです・・・

他にも、雪国まいたけのお味噌汁が振舞われていて、(本当はキノコ類苦手なんですけど)二回目普通に美味しかった!!
また、ビールとソーセージが売って手作りクッキー、シフォンケーキ、スコーン、はたまたおでん、野菜やお魚や生パスタ・・・・・・上げていくときりがないのでこの辺にしますが、食べ物は困らない!



他にもいろいろありますが詳しくは公式ホームページ、出店予定者でご確認ください!






あ、これはちなみに今日の収穫です!

心のこもったハンドメイドのもの。



写真手前の、白地のポストカード。どうでもいいことノートからできたポストカード。日々そうでもいいことを収集してそれをポストカードや、帽子、ポーチなどにしているそう。しかも全部手書きで・・・ほんと笑いました。そして、つい買ってしまいました・・・

それから、写真奥はカレンダーです。ずっと買うつもりではやもう5月になろうとしている・・
ちなみにこのポストカードを入れてくれた茶色い封筒。一つ一つ手書きでどうでもいいことを書いている・・・すごいですね、そう言うと『いやあ、ここにいると暇なんで書いてるんです・・』と謙遜。すごい。



それから、写真奥はカレンダーです。ずっと買うつもりではやもう5月になろうとしている・・・でも言えないぐらい安くしてくれていて二ついただきました!実はここで出店したいななんて野心もあったのですが、その辺のおはなしもお伺いできました。ありがとうございます!物腰やらかな彼女、ブログも拝見しましたが、なかなか面白いです。ブログはこちら







早起きしていきましたが、とっても素敵な朝の時間をすぐすことができました!

一緒に行って頂いたブログ仲間のHirokiさんの記事。

このカオスな感じ、悪くない。ハモニカ横丁朝市


より雰囲気のわかりやすい素敵な写真がたくさん!ぜひごらんください!




リンク
次回開催 5・17です!!要チェック!!





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2015年4月19日日曜日

写真を撮られることで気づく、人を幸せにする写真の力。



癒し系フォトグラファー、えびこさんに写真を撮ってもらった。
素敵なフォトグラファーで、どんなに素敵かというのは、その写真を見れば説明はもういらない。その美しい光にきっとあなたは頷くはず。




きっかけは、その癒し系フォトグラファーえびこさんがポートレート撮影会をやるというので、飛びついた。仕事もたまたま予定変更で、休みになった。奇跡。1年前に知り合って以来、ずっとブログ拝見していて、本当に素敵だなとずっと思っていた、彼の写真。そんなえびこさんの写真のことを知りたいなと思った。当日は講義も30分ほどあり、改めてえびこさんの写真を拝見し大事にしていることなどお話をしっかり伺った。撮影も存分にできた。詳しくはまた別の記事にするとして、えびこさんに写真を撮ってもらった。その時に、写真ってすごいなぁって思ったのでそのお話を今日はしたいなと思います。



えびこさんのポートレイトは、本当に素敵で知人も撮っていただいている方もちらほら。どれも本当に素晴らしい写真。

撮影会の事前のメッセージはものすごく丁寧で、やりとりを何回かしていたのだけど、『撮影会で菊地さんの写真も撮らせてくださいね』、なんて夢のような嬉しいメッセージをいただけた・・・・、恐縮しつつも飛び上がるほどに心はガッツポーズ。


撮られる側。僕の写真を撮っている時、えびこさんの表情はものすごい笑顔でいい顔をしていた。だから、えびこさんのポートレイトは自然な表情が多いのかなて思った。カメラ越しではなくちゃんと僕のことをまっすぐ見ている。そんなおかげで僕もリラックスして、自然で、いい表情になれた。

ずっと美しい光を探している。昼食を終えると、素敵な光の居場所をみつけていた。僕をそこに立たせ、シャッターを押した。光の輪郭が好きだと言っていたけど、僕の背後から差す光が、僕を包み込んでいた。そんなえびこさんに写真を撮っていただいて、その贈って頂いた写真をみて、気づいた。

写真の力。


なんか、自分、そんなに悪くないじゃん。そう思った。
自信というのかもしれないけど、そんなものが溢れ出た気がした。

フェイスブックのプロフィール写真にすると、たくさんのいいねやコメントをいただきました。そんなこともすごく嬉しかった。


写真を撮られる側に回った。それは、写真を撮ることで人を元気にすることができる力の存在に気づかせるものだった。

リンク





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2015年4月17日金曜日

一瞬の光。

先日の夕立。
部屋に戻ると隣の家が真っ赤に染まっていた。慌ててカメラを取り、窓を開けた。

ファインダーから見えるその美しさは、どうしても収まりきらなくてドアから飛び出し、階段を駆け下りた。

その数秒で、光が全く変わってしまっていた。それでもそのかろうじてそこにとどまる赤みを帯びた光を捉えようとして、シャッターを押した。



その、僕の心動いた一瞬。

その一瞬を追う旅。大切にしていきたい。


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2015年4月14日火曜日

変わること。恐怖。そして春は終わる。









さくら。

almost…
It’s almost over.

終わりそう。でもまだ終わっていない。近所の公園に行けば、地面にピンク色がきれいに散らばっている。風が吹けば少なくなったそれが、風に舞う。雨が降って、アスファルトにへばりついたその桜たちは、もうすぐここからいなくなる。





でもまだ終わっていない。

高校の先生が無常の意味を教えてくれた。
常では無い。物事は変わっていく。

今の部屋の家賃は別に全然大変じゃない。本当にここが好きだしそれでいいなんて思っていた。いまの部屋、窓から見える景色は異国情緒あるし、桜も見える。思い出もたくさんあって、きれいだし大きめの部屋が二つもあって広くて、すごく愛着ある。離れがたい。ここが好き。でも今の僕には広くて持て余してしまう。

必要以上のものをもってしまっていることを認めたくなかった。でも、必要なことをちゃんと考え直せば、もっと安いところなんてたくさんある。引越しをしようか、部屋を探したりもしてたんだけど、なかなか決心がつかなかない。


大きな変化。変わる。

でもそれってすごく怖い。
だから決心がつかない。

人は変わっていくもの。
その事実を、自分の中でどう消化していくか。




春も、もうすぐ終わる。




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2015年4月5日日曜日

ちゃんと伝えなさい!〜まっすぐ向けられた言葉。子供の頃の僕。吃音でも伝えなさい。





中学3年。教師に、叱られた。
僕はその、クラスの女の子に、伝えなければならないことがあった。ちょっとした事務連絡。でもその子はグループでワイワイ話している。でも意を決した。声は出なかったので肩に手を伸ばした。でもその手は届かなかった。僕は、諦めたのだ。声を出そうと手を出しながら言葉を出すために、体のどこかが激しく動いていたかもしれない。ものすごく顔がゆがんでいたかもせれない。そんな一連の僕の挙動を見ていた担任の先生の短くもその厳しい声に、周りは一瞬静まり返った。


ちゃんと伝えなさい!

先生の方を振り返ると、まっすぐ僕を見ていた。いつもの優しい顔じゃなかった。その女の子は何が起こったのかわからない様子で、僕ら二人をいていた。僕は、もう一度伝えようとして、でも最初の言葉が繰り返し出てくるだけで、どうしていいのかわからずそのままその場を離れたような気がする。はっきり覚えていない。


僕の話し方のことをちゃんと向き合って、僕にぶつけてくれた数少ない先生。いや、他の先生もちゃんと向き合ってくれていた。理解を示してくれていた。僕は、どもるから、しょうがない、そんな理解だったのかもしれない。本当に優しい先生が多かった。どもっても、ウンウン、て聞いてくれる。悪くないんだ。大丈夫なんだ。そう思った。僕は、いじめられていたなんて記憶は全くなかった。『いじめられたことなんてない』って聞かれるたびに言ってきた。でも嫌な思い出を都合よく消していただけだった。最近あるきっかけで思い出した。


小学校高学年になり、ある男の子が同じクラスになったことをきっかけに僕をからかい出した。菊地はきたない、あっち行け、どもる口真似もされた。一緒に遊ぶこともあったけど僕の一挙一動を批判され、ひどく罵られていた。でもなんとなくニコニコしていた気がする。よく、僕は何笑ってんの?って大人になってからも言われていた時期があった。僕はずっと周りに嫌われないように、人と話すときはニコニコするようにしていたのだと思った。あの小学生時代、ある時、どうしてかその時は耐えられなくなってしまった。いじめっこの彼は僕の持ち物を持ち「うわきったねー』と他のクラスメイトに投げた。教科書から筆箱から。その時だったかわからないけど、お前バーカと顔の筋肉全体を使い渾身の嫌な顔で僕にそんな言葉を向けた。僕は悔しくて、悔しくて。わんわん泣きながら、馬鹿じゃないもん!と手をバタバタと彼をたたいた。泣いていて、叩くというほどのものになっていなかったが。


僕は、学校で友達と何かして遊ぶのは好きだったけど、一人でいるのが好きだった。男の子が外で野球をしていたけど僕はあまり興味がなかった。サッカーとかドッチボールならたまにはやることもあったと思う。一人の時、僕は落書きをして、いろんな妄想をしていた。大人になったらこんなお家に住むんだ、なんて思ってその家の見取り図を書いていた。その敷地には線路が通り、道があり消しゴム大のバスを走らせた。電車が好きだった。だから、空想の車両基地を書いた。ホチキスの針で工作をした。想い想いの長さにして戦車をよく作った。一番後ろの端、窓側に座ってよく日向ぼっこをしていた。あったかな時間、今思えば現実逃避だったのかもしれない、とも思う。でも一人は楽しかった。放課後は、だいたいいつも同じメンバーで自転車に乗っていた。探検ごっこや鬼ごっこを、近くの神社で自転車競走をよくした。友達といろんな所に行った。でも、一人でもっと遠くまで行くのが好きだった。今日は隣町まで行くぞ。そんなことをつずけていて、いつの間にか僕は何時間かかけてちょっと遠い海まで行くようになった。とにかく自分の足でどこかに行くのが好きだった。初めての一人暮らしの時、神奈川県から世田谷まで引越しを自転車であの246を3、4時間は駆け抜けた。荷物なんてなかったんだけど、それでもバックパックに荷物を詰め込んで何往復かした。そんな変わった僕だったので、クラスメイトには変な奴と思う人も少なからずいたのだろう。



中学に入り、僕は隣の市へ引っ越しをした。両親が一軒家を買ったのだ。知ってる人は一人もいなかった。小学生の時は学年に2クラスだけだったのに急に7クラスのマンモス校になった。いつの間にか僕の口真似がはやるようになっていた。吃音を気にしだしたのはこの頃だと思う。こんなぼくじゃなければ、そう思った。お風呂に入り、どもりさえしなければなんてことばかり考えていた。



でも、そのまんまで大丈夫だよ、そんなことを言ってくれる大人がいた。ありがたたかった。そのまんまでいようと頑張ったのかもしれない。


20歳で大きな出会いがあり、その人に考え方、感性、何も知らなかった僕はいろんなことを学んだ。あの出会いは、ある意味で僕の一つの人生の原点だとも思う。本当に僕は何も知らなかった。その人も、僕のそのまんまがいい、そういった。自分にまっすぐに。正直に生きていればいい。

だからずっと信じてきた。僕のそのまんまがすばらしいって。嫌な自分も受け入れようって。自分で自分のこと抱きしめようって。本当はね少し無理していたかもしれないんだけど、その人が僕の人生からいなくなったあとも、ずっと唱えつずけた。


確かにそのまんまでいいと自分を受け入れようとしてきた時期は本当に大切な時間だった。でも単純な僕は『そのまんまがいい』っていう言葉をその言葉通り信じて、いつのまにか必要な時に自分を変える努力を放棄してきたように思う。


これが本当の僕。そんな言い訳ばっかり。


あの時、あの子に手が伸びなかったのは、僕は話せない、これが本当の僕。そう言い訳していた。先生はそのまんまじゃだめ。ちゃんと最後まで伝えなさい、そんなことを伝えてくれた。

僕はそのまんまでいいというセリフに、安心して、逃げているだけじゃ、だめなんだよ。

人は変わっていくもの。なりたい自分を想像して、近づくための努力をしなきゃ。


改めて自分にそんな言葉を向けてみる。





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