WEB STORE『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』
これは、僕の生きてきた証。
自信をなくして勇気が出なくなったとき『自信って自分を信じること』何回も自分に言い聞かせた。
あれは自分に向けた言葉。旅によって自分の生きる場所を小さいながらに見いだしてきた。
いろんなことがあった。楽しいことだって、受け入れがたいことも。
でも旅は僕を救ってくれた。僕の写真と言葉で大切に、勇気づけられると言ってくれる人がいるなら、
僕はあなたにこころを込めた贈り物をしたいと思います。
WEB STORE『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』(https://tabi-photo.stores.jp/#!/)にて、旅で見つけた宝物のメッセージポストカード、販売中。

2014年7月28日月曜日

山と旅と宮田珠己



僕が山に登り始めたのは、歩くのが好きだったというのもあるが
旅したい、けど行けない
ならばせめて、旅の体力づくり、山旅の知識で旅のスキルアップをしようと思ったからだ。

本当に血液型がAだとは思えない位に、荷物は何でも積み込みゃいいたちなので、効率の良いパッキング術、
アウトドアな感じで、どこにいても生きぬくことができる力を身につけられる気がした。

それになにより、バックパック背負って歩くのは山も旅も同じだし、
自分の足で、旅がしたかった。

最近、宮田珠己『わたしの旅に何をする』を読んだ。

彼も同じように山の本格的な知識を覚えれば、旅行に役立つのではと思ったと、この本で言っている。

例えば、ウエアにしても天候に応じてどんなウエアを着ればよいか、そういう知識が勘として身に付いたそう。
肌着もすぐ乾くような素材のものを着れば、汗をかいて体力の消耗が押さえられるとか洗濯してもすぐ乾くとか、
あつい国を旅するにはシーツが汚かったり、南京虫がいたりするのでシュラフカバー(実際には寝袋のカバーで濡れに弱い寝袋を守る、などの役割があるもで薄手の記事で包まって眠ることもできる)があればより快適に眠れるとかいったことを、山と旅を通して経験的に知っていったという。


この、宮田珠己『わたしの旅に何をする』

彼の言葉を借りて言うならば

『たいした将来の見通しもなく会社を辞め、とりあえず旅行しまくりたいと考えた浅薄なサラリーマンのその後』

という展開になっている


有給の旅人が、会社を辞めるまでの心境、旅への陰謀、準備。旅支度のことも。
そして会社を辞め、フリーになり旅を仕事にするまでのストーリーも明るいタッチで短編の旅日記とともに描かれていて、すごく面白い。

旅したい、でもまだこの本を手に取っていない方はぜひ。

おすすめの旅エッセイです。



2014年7月24日木曜日

僕が歩んでいく人生これからどんな道が紡ぎだされていくのか


久しぶりに本を読んだ。
それも小説なんて、ここ1、2年は読んでいなかった気がする。

ばななが好き。

僕は、よしもとばななが好きだ。

彼女の紡ぎだすストーリーのなかには
見えない力偶然に見せかけた必然、運命、

そういったものがよく出てくる。

僕はそこに引き込まれる。

その紡ぎだされたストーリーたちは、
彼女の経験や感性、
普段から思っていること
信じていること。
そして、彼女の生き方そのもの。

そういったものが滲み出てきて
引き込まれるのだと僕は思っている。


僕は今、写真家 須田誠さんのワークシップを受けている

ここで僕はとても大きな大切なものを学んでいる

写真は、生き方そのもの
嘘はつけない

須田さんの言う写真のシンプルな撮り方は

LOOK 見る
FEEL 感じる
IMAGE 想像する
TAKE 撮る




自分の心動かされる瞬間を
よく見て、感じて、想像して、
そしてシャッターを切る

その一瞬一瞬にはストーリーがある。
自分と向き合い続ける時間の連続が心揺さぶる瞬間に導く
そんな時の連続が名作を生む

写真を撮っていないときに
何をしているのか、
何を思ってどう生きているのか

須田さんはそれが大事なんだと言う。

須田さんのワークショップで
ぼくの大好きな本、星野道夫さんの『旅する木』の一説が朗読された。


ーーーーーーーーーー

写真以外の表現方法いつかある人にこんなことを聞かれたことがあるんだ。例えば、こんな星空や泣けてくるような夕陽を一人で見たとするだろう。もし愛する人がいたら、その美しさやそのときの気持ちをどんな風に伝えるかって?

写真を撮るか、もし絵がうまかったらキャンバスに描いてみせるとか、いややっぱり言葉で伝えたらいいのかな。

その人はこう言ったんだ。自分が変わってゆくことだって・・・・・・その夕陽を見て、感動して、自分が変わってゆくことだと思うって。

ーーーーーーーーーー
星野道夫『旅する木』より引用

小説でも、写真でも、キャンバスに絵を描くことだってそう。
表現する方法は何だっていい。

僕は一度カメラを手放した

でも、またこうして出会い
僕はまたカメラを手に取った。

僕の心が、感動し、心動かされるような生き方をしているのなら
僕はきっといい写真をとることができるだろう





2014年7月22日火曜日

壁にぶつかったら本を読もう



昨日は読まなくなっ約80冊をブックオフまで持って行って、そのおこずかいで少しだけ本を買ってきた。


僕は、話すことがすごく苦手で、何か変えることはできないかと思って、意識して、本を読み出した。

そう考えた僕は当時、草津のホテルでお仕事をしていた。

朝食と夕食の配膳がメインのお仕事。


だから、お昼は暇だった。
だから、図書館に行った。


草津の図書館は当時、いまはわからないけれど全く別のところに住んでいても、滞在先さえわかれば図書カードが作れた。

そのおかげで、部屋でも、カフェに行ってでも、気持ちのいい外でも。

どこでも本が読めた。
だから、お昼は読書の時間。


飽きたら温泉に入りに行った。
いい時間。いい思い出。


最近では、たまに読みたいものや読む必要があるのがあれば読む程度で、ほとんど、本を読まなくなった。


本は、いろんな表現や、人生経験に触れられる。自分が経験できないことを知れる。




最近、ブログを書いて、自分の思ってること、経験を言葉にしようとしているけど、伝えるだけの言葉がまだまだ足りない、としみじみ思う。


これも、一つの壁、かな。


もっと伝わる文章が書きたい。

また、たくさん、本を読んで、たくさんブログを書いて、

その壁を越えていけたらいいな、
そんな風に思っています。


2014年7月20日日曜日

久々に日本を出ようと思う




夏休み、8月の中旬。
久々に日本を出ることにした。



いろいろあったけど結局、
タイ バンコク、までの航空券を取った。

ほかは何も決めないつもり
宿も目的地も

行きたいところもこれから考える

カオサンにいけば何とかなる。


前回、海外に出たのは5年前ぐらいになるのかな。
ラオスで出会って一緒に旅の時間を過ごした韓国人たちにあうためにソウルに向かった。


彼らとはラオス、ビエンチャンのゲストハウスで同じ部屋だった。

シャイだが、話してみると笑顔が素敵で、本当に優しい。
同い年だったこともあってすぐに意気投合した。


その後、一緒にラオスを旅しながら
いろんな話をした。
毎日飲んで酔っぱらって
川に落ちた僕を助けてくれたり

ミャンマーで高熱を出したときは
せっかくの旅の時間、
遊びにいってって言う僕を
本当に献身的に見てくれた

意識朦朧で食欲がなく
断固食事を口にしなかった僕を
無理矢理口を開け食べさせてくれたのは
本当に感謝してるし良い思い出。

毎日笑ってふざけ合って
でも時に真面目に
本当に楽しい日々だった

韓国に行っても
あのときと変わらず
ほんとうに楽しい時間を過ごした。

やっぱり飲んで笑っていろんな話をして
韓国のいろんなところにつれっていてくれた。

旅のときから思っていたけど
韓国人は家族や仲間を本当に大切にする



今回もそんな素敵な出会いがあるだろうか。

タイ、バンコク。
とりあえずバスに乗って北にいこうかな。



山歩家 菊地洋 のTwitter&Facebook





2014年7月19日土曜日

歩いて歩いて、気持ちよくなったら走って〜新しい山の相棒 salomon sense pro





トレランジューズでのハイキング。

バックパックを背負って、下りなど気持ちのよいところは走ることができる。
重たいトレッキングブーツを履かないで良いのは、本当に楽でいい。

その代わりに、足回りの保護が弱くなるので
しっかりと怪我予防のテーピング。

足首をひねって捻挫してしまわないように、
伸縮性のテープを足に巻き付け、
捻挫の方向に足が曲がらないようにするのだ。

これがあるだけで、もし万が一のことがあっても重症度が変わってくる。

今回のパートナーはsalomon sense pro 。

これはナチュラルランニング系のトレランシューズ。
ほとんどの靴は、かかとから着地をするための靴の作りに対して
フォアフット(足の前側で着地)もしくはミッドフット(足裏の真ん中あたりで着地)で走ることを前提に作られている。
本来人間は、裸足で走るときかかとから着地したりはしない。前足から着地するのだ。
その本来の走り方をするための靴がナチュラルランニング系シューズだ。

これは軽量でもあり耐久性も弱くない。

今回下りの足のさばき方
安定感がぐっとあがった

スカイランナー松本大さんのセミナーに何度か出たことがあるけれど、
そこで学んだことを実践しようとしてもなかなか体が思うようにはいかなかった。


肩の力を抜き
小股で
できるところまで前足からズリズリしながら下る。

頭ではわかっていたけれど
体は思うようにはいかなかった

でもこれをずっと意識していたら

突然ひらめきのように

あ!今日これできてる!!!!

て思えた。

靴のおかげでもきっとある。
これはミッド〜フォアフット前提(足の前部分を最初に着地する走り方)の靴のわけだし。


意識して続けていればいつかできるようになるんだな。

え?靴のおかげ???

まあまあ。



salomon万歳




2014年7月18日金曜日

曲がりくねった道は、いったいどこまで続くのだろう




小さな電柱が立っている細い道
曲がりくねった道が見えない向こう側へ消えていく

いったいどこへまで続いているのだろう

なんだかトトロの
さつきとメイが
楽しそうに思いっきり走って
笑っている声が聞こえてきそうだった



奥多摩、日の出山。

五日市の街並を眼下に眺め
山々に囲まれてご飯も食べた。

人もあまりいなかったし
気持ちよくなって、歌を歌った。


『君を忘れない 
曲がりくねった道を行く
きっと、想像した以上に
騒がしい未来が僕を待っている


愛してる、の響きだけで強くなれる気がしたよ
ささやかな喜びを 
つぶれるほど抱きしめて
ズルしても真面目にも生きていける気がしたよ
いつかまたこの場所で君とめぐり会いたい』

スピッツ チェリー





2014年7月17日木曜日

奥多摩駅から武蔵五日市駅縦走(鋸山、大岳山、御岳山、日の出山)

先週末、奥多摩の山々を歩いてきました!

奥多摩駅を出発して、鋸山、大岳山、御岳山のほうを通って日の出山から武蔵五日市駅までの、ちょっと長めのコースです。

コースタイム:奥多摩駅0830ー鋸山1023ー大岳山(1123−1137)ー長尾平(1237−1250)ー御岳山神社1253ー日の出山(1327−1427)ー武蔵五日市1650

奥多摩駅を出て山道に入っていくと、すぐにこんなに急な階段。




大岳山の手前ではこんなアスレチック!



そして大岳山山頂!



初めてここにやってきたとき、山頂が近づくにつれて雪が増えてきて、しかもアイゼンも十分な装備も持っていなかった。戻るって言い張った僕に、進むって言い張ったそのとき一緒に登ったツレ。
せっかくここまできたんだから、という言葉に僕が負けた。

今だから言えるけど、今なら絶対にそんなことはしない・・・遭難のもと。
でもだからこそ、見れたものもあったのでそれはそれでいいか。

なんとか岩だらけの雪道を手足を使いながら怖い思いをして登ったり下ったりして山頂を目指すことになってしまった。手にはただの軍手だったので、すぐ濡れて冷たくて痛い。体力的にも結構きついものがあった。



そんな大変な想いをしながらたどり着いたそこから見えた山々の景色はじんわりくるほど印象に残っている。






ここで、ある意味タイミングよく御岳山の手前、長尾平で雨が降ってきた。
ここならすぐ下山できる。ケーブルカーもある。下りることも考えた。

正直、きつかったし雨だし、気持ちが折れかかった。


でもちょっと休憩してレインウエアを着て歩き出すこと数分ですぐ雨は収まった。

歩きなさいということだ笑

神のお告げを聞いた僕は、あるくことに気持ちを切り替えた。


ご飯はどこで食べようかななんて思っていて、まだ先、まだ先、と進んでいたが、日の出山でランチをすることにする。

広めの山頂で下の街も眺められる、そこで僕は1時間ぐらいゆっくりしました。

今日のごはんは、カップラーメン!
シェラカップに入っているのは、残りのお湯で作った甘ったるいスティックのミルクティー。





この山頂の感じとご飯を一緒に撮ろうと思ったら背景にカップルが入ってきた。
写真の取り合いっこをしていて、僕の写真のなかにも入ってきた。

あつーくラブラブ♡してるのを横目に、
食事を済ませた。

あともう少し。

金比羅尾根が美しい。

金比羅尾根の終わり、





こんなものを見つけた。


なんだろ?


何か得体の知れないものが生まれてきそう…怖くてさわれませんでした…





とにかく、最高の一日でした。の


2014年7月15日火曜日

南アルプス登山、落石によるバス運休から代替ルートで運行へ

南アルプス登山バス「甲府駅・市営芦安駐車場~夜叉神峠登山口~広河原線」は、7月8日より県営林道南アルプス線の夜叉神~広河原間での落石による通行止めのため、運休しておりますが、7月19日(土)より甲府駅・竜王~奈良田・奈良田~広河原のルートにて代替運行いたします。
また、このルートとは別に
「甲府駅・竜王~市営芦安駐車場~夜叉神峠登山口」を7月16日(水)より運行いたしますので、お知らせします。


http://yamanashikotsu.co.jp
より抜粋


これで、南アルプスにいける!
やったぁ!



2014年7月12日土曜日

自分を整える時間。〜まったりそんな一日もある。



仕事は休み。
山にも行かない。
予定もない時の休日を過ごし方



目を開けると、カーテンの隙間に青空が飛び込んでくる


ゆっくりと朝起きて、

部屋片付けて、
太陽の下で布団をほし
洗濯物をする

もう昼前。
遅めの朝食はトースト
瑞々しいトマトとキュウリ。
ヨーグルト。

そのまままったり家で過ごすこともあるのだけど


この日は、特には用はないけど
何となく家を出る準備をして
目的地も決めず家を出る。


そうやって家を出ると
多いのはお茶の水界隈に出てきている
アウトドア用品店も多く、皇居も近いので、

山で必要なものを買ったり、
ウィンドウショッピングを楽しめる。
帰りには、ランニングステーションに荷物を置き、
皇居を走ることもできる

こういうときのために僕の普段靴はいつもこれ

お気に入りの
ニューバランス ミニマス MT10

こんなに足にしっくりくる靴は初めてだった
しかもかっこいい。



うたた寝をしながら
地下鉄に揺られ、地上に出てみると

やっぱり太陽がまぶしい
カフェでコーヒーを飲みながら
本を読んだり
普段思ってること書き綴ってみたり




そもそも、僕は休みの日に家にじっとしていることができなかった。
せっかくの休みだからと、家のことほとんどできないまま出かけてしまうこともあった。

でも、自分が仕事から帰って来てリラックスするため、
好きなことをするためのスペースの存在の大切さに気づいた。

だから、月に数回は半日でもいいから、
ちゃんと家のことをやる時間を作るようにした。


だって、僕は、この部屋が大好きだ。
帰って来て、茶色の一人用のソファに腰掛けると、
やっぱり一番落ち着く。

まだ、日は完全には落ちていない。


まったりそんな一日だってある。







南アルプス登山 甲府−広川原線等運休

台風8号は、首都圏には大きな被害もなく過ぎ去っていきました。

実は、この日曜日には南アルプスの仙丈ヶ岳に行こうとしていました。

ところが、バスの時間を調べているとこんなことがわかった。

この台風で土砂が崩れ、登山口までのバスが運休しているという。

南アルプス登山バス「甲府駅・市営芦安駐車場~夜叉神峠登山口~広河原線」は、県営林道南アルプス線の夜叉神~広河原間での落石による通行止めのため、すべて運休しております。
運行再開は通行止めが解除された後となりますので、ご了承ください。

なお、「奈良田~広河原線」は、平常運行をしております。
 (7月12日 5:00更新)

山梨交通HP より抜粋


人的被害はなかったとのことだが、被害は小さいことを祈る。




土砂崩れは、復旧にどれくらい時間がかかるんだろうか。

きっと、重機やトラックで、塞がれた道の土砂をどかすのでしょう。


南アルプスの日本で二番目に高い北岳をはじめ、甲斐駒ケ岳、鳳凰三山、そして仙丈ヶ岳もある。
どこも公共交通機関で行くには、影響がでる。

バス会社も大打撃でしょう。

僕もバスがないとなると時間的制約で、日帰りは厳しくなって
楽しみにしていた山が行けなくなって残念ですが、
仕方がないですね

これから登山のハイシーズン。

早く復旧してくれることを祈るばかりです。






2014年7月7日月曜日

フォトムービー 〜壁にぶつかったら旅に出よう





僕は、たまたま旅と出会った

そしてそれは僕にとって大きな出会いになり
ちょっとずつ僕は変わった。

どもってて
自信なんかゼロだったし、
学校や社会の中で、
自分を肯定したことなんて
たぶんほとんどなかった

それでも旅をして

ちょっと自分が好きになった気がした。

僕はたまたま吃音だった

でも、みんなにだって

何かしらの超えなければならい壁が
きっとある

そのことで

ちょっと悲しくなったり
落ち込んでしまったり
思い悩んでしまったり

塞ぎこんだ時期もあるかもしれない

でも僕は旅をして
自分と向き合ってきた

今だって、
悲しくなったり
落ち込んだり
塞ぎ込んだり

そんなの日常。
みんなだってきっとそうだよね。

でも、

それでも前を向いて歩いていきたい
そう思うよね。



壁にぶつかったら
旅に出よう











2014年7月6日日曜日

みんな弱さを秘めている〜強い人なんかいない。ただ弱さをバネにしているだ け。






吃音であっても、なくても、
人にはいろんな個性がある。

人前に出て話すのが緊張してしまって、すごく苦手だという人もいる
そうかと思えば
目立つのが大好きで、どんどん前に出て行ってしまうひともいる


吃音が人生を作るのではないはない

その人の素質、考え方、個性が

その人の人生を作っていく。


たまたま僕は吃音だった
もし吃音ではなくても
違う形で、何かしら乗り越えるべき壁が訪れていたと思う

それを、どう考えて、
どう乗り越えていくかというのは

その人の個性。



僕の吃音の友人は、

強いですね
強そうですね、

そう言われることがあると言う

でも彼は、そんな言葉にいらついていた。

一見強そうに見える彼の体つき、優しさ、男らしさ

それは彼の弱さの裏返しであるからだ。

それは本質をついてはいない

『強い訳じゃない』

彼はそう言う。

学生時代だって、彼は奴隷だったという。
その言葉はなんだかとても重く感じた。
自分に自信がなく、ただ相手にあわせていた。

でも彼は、5年前に同じ吃音の人と出会う。
その吃音の人は、馬鹿にされつつも、
吃音をバネに猛勉強して有名大学に入った。

すべてのことから逃げていた僕の友人は衝撃を受けた。

自分に何ができるのか。
そう考えて、彼なりに出した答えが筋トレだった


そんな自分を変えたかった


強くなりたいと願っただけ
弱いから強くなりたい、
自分を変えたい、そう願ったのだ。

五年前以前の彼は、すべてのっことから逃げていた。


何年か筋トレを続けると
体つきもだいぶ変わってきた

本当は弱い彼の精神面
それを彼は心理学を学ぶことで
自分の心の弱さの根源を知った

そして、彼はコミニュケーションが苦手な部分を克服するために
マジックや手相を覚えた

そして友人にあえば練習させてとマジックを披露したり
彼の学んだ論理療法、行動や考え方を変える心理学についてあつく語った

本当にまっすぐ。
子供のように。

ただひたすらまっすぐ。

本人はなんと言うかわからないが、本当に努力家だと思う。

常に彼はこれは自分を向上させてくれるのかといったことを口にしていた。
なんでも自分を向上させるための勉強。

その精神で
SNSなどの飲み会にも積極的に参加して
自分の学んだことのアウトプットの場にして
知らない人とどんどん会ってはマジックや心理学トーク
努力の末得た筋肉をネタにするために
彼は常に握力計を持っていて、筋肉勝負をやっていた。




それらすべての行いが
ただ強くなりたいのその想いが

彼を大きく変えた



表面的な結果だけを見て彼が強いというのは違う

彼は本当は心の中に弱さをものすごく秘めている
それと同時に、それを変えたい、そう思う強い思い気持ちがあった。

そしてその結果が自己肯定の積み重ねになっていった。

確かに、酔っぱらうと脱いで筋肉自慢始めるし
自分の筋肉を写メで送ってくることもあるけど

いい意味で子供っぽい素直さがあり、
自分の好きなこと伝えていくことで
人の役に立つことを喜びにしている

僕はそんな彼を尊敬してやまない。


2014年7月5日土曜日

18歳の一コマ〜伝えようとしなければ、伝わらない



どんなに、どもっても、伝えようとしなければ、伝わらない。


よく僕は、伝えることから逃げてしまっていた。








専門に入学してすぐの頃、

ご飯食べに行ったり、カラオケに行ったり。なんだかんだ一緒にいることが多くなった

男二人、女二人の四人組。

ある夜、Tちゃんの誕生日ということで
彼女のうちに全員集合した。

一人ずつ誕生日プレゼントをTちゃんに手渡していった。
そして、僕も。


そしたら、M子が泣き出した。
布団に突っ伏すぐらいに。




ーーーーーー

M子の誕生日、スタジオ撮影の授業だった。

みんながスタジオでゆるーく撮影の準備を始める中、

すこしだけ遅れて、M子がやってきた。

ニッコニッコの笑顔で。

洋服もちょっとしたドレスのようでとっても素敵だった。
8割が女の子だったので、その素敵なドレスをみんなに自慢げに
魅せて回っていた。

『今日彼と誕生日パーティーなんだー』

って。

僕はともちゃんの誕生日プレゼントをちゃんと用意していた。
落ち着いたら、渡して

おめでとう

そう言うつもりで、
気にはしていた。


そしたら、あっという間にパーティだから早く帰ると言う。

最後、女の子たちに囲まれ、楽しんでねー、なんて、言われている。




僕は、声がでなかった。
出せなかった。

いや、出さなかった。


大勢の中で声をだすのは勇気なんてその時の僕にはなかった。


そう、
逃げた。





そのあとも一緒の時間を過ごしていたのに、僕からは何もしなかった。

他の日に渡せばいいものの、僕は一度それを持って帰ってしまい、その傷に蓋をした。

なんとなく渡せずにまぁいいかぁ、なんて思うように自分を仕向けた。

逃げた自分をなかったことにした。



他の友人は、どこかのタイミングでおめでとうと、伝えていたんだと思う。そして、プレゼントも。






そのまますぐに、確か次の月だったと思った


Tちゃんの誕生日会を彼女の家で迎えた。


そして、冒頭に書いたようにM子は泣いた。

僕が手渡したTちゃんへの誕生日プレゼントを見て、泣いた


『私のはなかったのに…』




何も言えなかった。

僕は、大切な友人を傷つけた。





あの時、僕は、吃音じゃなかったらと強く思った。


でも今思うと違う。



どもるのが怖かろうが、
恥ずかしい思いをしようが、


うやむやにすることなく

ちゃんと伝えなかったのは自分。





そんな友人四人でカラオケに行った時、僕はkiroroの長い間を歌った。


そしたらM子がすごい喜んでたことを思い出した。

そして、kiroroのBEST FRIEND を歌った。

『今の私たちにぴったりじゃん!』

そんなことをいってニコニコしていた。


そんな18歳の一コマ。




今はもうその四人と会うことはなくなったけれど、



伝えようとしなければ、なにも伝わらない。


たとえそれが、なにをいっているのかわからないほどどもったとしても。






ちょっとしたセンチメンタル。