WEB STORE『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』
これは、僕の生きてきた証。
自信をなくして勇気が出なくなったとき『自信って自分を信じること』何回も自分に言い聞かせた。
あれは自分に向けた言葉。旅によって自分の生きる場所を小さいながらに見いだしてきた。
いろんなことがあった。楽しいことだって、受け入れがたいことも。
でも旅は僕を救ってくれた。僕の写真と言葉で大切に、勇気づけられると言ってくれる人がいるなら、
僕はあなたにこころを込めた贈り物をしたいと思います。
WEB STORE『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』(https://tabi-photo.stores.jp/#!/)にて、旅で見つけた宝物のメッセージポストカード、販売中。

2015年2月27日金曜日

暗がりからの島歩き。ドミトリーでなす術なく。〜沖縄、慶良間諸島。座間味。

前の日、宿のドミトリーのドアを開くと、同じぐらいの年齢の男が、弁当を食べていた。話してみると共通の知人がいることがわかった。この奇跡に戸惑いつつも、とても盛り上がった。こんな沖縄の離島、しかもこんなところで、こんなつながりの出会えるとは・・・しかも、彼。バイクで島を一周中に事故を起こしてしまい、手を骨折してしまっていた。『ネタにしなきゃやってらんないすよ!あはは』と。僕も次の日にバイクで島を回る予定でいた。




翌朝、真っ暗闇の部屋の中、カメラの充電器を探していた。まだ缶の中にはまだビールが少し残っている。前の日、僕は酔ってそのまま寝てしまったのだ。僕はその彼とひとしきり盛り上がったあと、オリオンビールを片手に、外の共有スペースで写真の整理。旅の記録をまとめていた。どれぐらいの時間が立ったのかわからないが、いつのまにか部屋に戻り、静かに意識が消失していた。電気消してね、そう同部屋のチリ人に言われた気がするけど、その意識が戻った頃には電気はちゃんと消されていた。まだ日は出ていなくて暗い。暗闇の部屋をまさぐった。カメラを充電せずに寝てしまったので、困る…でも電気はつけられない…暗がりを精一杯探したけれど、もう限界だった。他の二人は寝ているし、しかも一人はバイクでで転び骨折していた右手には包帯が巻かれている。『ネタにしなきゃもったないっすよ〜』。と言いつつ、よく笑ってはいたが、寝るとき手がじんじんして辛いとも言っていた。ドミトリーは雰囲気も大好きだし、なにより安いし、それに運が良ければ出会いはある!いいことばっかりだけどこういうところは気を使うなと思う。なす術なく、僕は部屋の外の共有スペースにでた。風が冷たい。僕は、その寒さに耐えきれず、カメラとわずかなバッテリーを持って、島歩きに出た。








暗がりの時間から歩いていたので、お腹が空いてきた。宿に戻ろうというところでこの子に出会った。ご飯あげないとかわいそうでしょ、すこしだけすましているような楽しそうにリズムに乗っているような、そんな口調で彼女は言った。彼女の周りには片足のない猫。缶詰を食べようとしている。猫のお姉さん。食べなぁ、3匹の猫を順番に缶詰をちょっとずつ差し出す。本当に楽しそう。幸せそうだ。



宿に戻ると、僕は買っておいたソーキそばのカップ麺で朝食を済ませ、コーヒーを飲み、その間にカメラのバッテリーを充電した。僕は、島をバイクで回る予定だ。隣の阿嘉島まで行くというルームメイトを港まで見送りをし、僕はレンタバイク屋に行き、そのまま島を一周した。ひとり映画『モーターサイクルダイアリーズ』ごっこのはじまり。




※映画『モーターサイクルダイアリー』とは   チェゲバラが若かりしころバイクで南米旅行をし、さまざまな出来事を通して南米の現実を知っていく物語




旅歩家 HIROSHI KIKUCHI


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2015年2月23日月曜日

素材にこだわった優しい朝食。〜那覇の朝食『てんこもり』








沖縄。出会う人、出会う人、本当にあたたかい。

ここの店主もあたたかくて、笑顔が素敵な人だった。

今回の旅はクジラのことと、座間味の宿ぐらいしか決めていなくて、ほかは成り行きで、ぐらいにしか思っていなかった。

飛行機に乗って、暇だったので機内誌に目を通していた。そして、目についたのは那覇の特集。そこに紹介されていたのが『てんこもり』。

那覇での最初の朝、安いしおいしそう。そんな理由で『てんこもり』に行ってみることにした。



てんこさん。それは店主の名前。だから、てんこもり、と名付けたそう。もともとてんこさんは、月光荘というゲストハウスの宿泊者だった。そして、毎朝自分で食べるために、ご飯を作っていた。そうしているうちに、てんこさんのごはんが評判になり、お店にしちゃえば、となって実際お店ができてしまった。

笑顔が素敵なてんこさんの切り盛りする『てんこもり』は、そんな月光荘の一角。宿泊はしなくても朝食だけ食べることが出来る。ゲストハウスも沖縄らしい?古民家を利用してがあるが、『てんこもり』もそのとなりに増築されたツリーハウスでありテラスのような、アジアの屋台のような、那覇の空気を感じながらご飯を食べることが出来る。旅好きとってはとっても素敵な空間だなと思った。

自分が食べることが出来ないものは出したくない。そういって、素材にこだわり、心も込めてご飯を作っている。優しい味。500円という値段は本当にいっぱいいっぱいだという。これだけ素材にこだわり手間ひまかけて、儲けるような値段設定ではないのだと思う。『ジェットスターの機内誌を見てこようと思った』そう伝えるとすごい喜んでくれていた。

ここは夜、旅人たちがゆんたくする場所になると言う。ゆんたく。沖縄のことばで、人が集まってワイワイすることらしかった。毎晩毎晩、ここに泊まっている人たちも、そうでない人たちも、いろんな旅人たちがここに集まって、食べ物や飲み物を持ち寄り、ゆんたくする。そんなことを教えてもらった。きてください、そんな優しいことばをかけてくれたので、旅中のいつかはここに来たい。そう思って、席を立った。



旅の最終日、飛行機が朝10時だった。
時間もあるし、ここの朝食を食べてから帰りたい。そう思ったので、またやってきた、



平日は毎日メニューが変わり、週末の2日は同じメニューだと言う。最後の朝食のメニューはこれ。それから、本場のプーアール茶がついた。100円で煮卵をつけてくれるというので、お願いする。



そうして、僕は空港に向かった。
どんな旅になるか不安だったけど、いい旅になった。そんなことを思いながら、僕はモノレールからの車窓を眺めていた。




つきのわ食堂 朝ごはん屋 てんこもり
営業時間 am7:00〜11:00
定休日 月、火曜日
住所 那覇市牧志1-4-32

※看板にもネットにも7時からと書いてありますが、8時からな気がします。やってませんでしたぁ・・・一応。

2015年2月22日日曜日

夕陽の中を歩く〜慶良間諸島・座間味 神の浜展望台






クジラを見てから、その感動と余韻に浸りながら、宿に帰ると同じ船に乗っていた人とまた出会った。『あ!』お互いにそんな言葉をいっただろうか。そうして、その日見たクジラの話で盛り上がり、これからサンセットを見に行くという彼女。僕もぼんやりそんな風に思っていたので、ご一緒してもいいですか?といってみた。年は少し離れていそうだけど、かわいらしいおねえさま。

旅で出会った人との時間。時にきついと感じることもある。もう本当に無理です。そう思っても、にこにこ笑って、嫌われないようにして、ドミトリーのベッドの上で疲労困憊して。旅の中でも、そんなことで鬱状態になることはある。だから、気をつけてる。僕はマイペースです。そんなことをちゃんと伝えて、自分のペースを守ることにもしっかり労力をかける。一人旅。一人の時間を楽しむ。でも、たまにはいいよね。そんな出会い。一人だと寂しいときだってある。



僕らは、港のある座間味集落から女瀬の崎展望台まで歩こうということになった。歩く、と周りの人に言ったら、びっくりされた。反応を見るとかぎり、普通歩くような距離ではないのかもしれないのだけど、偶然にも二人とも歩くことが好き。楽しみながら歩いた。きっと歩くの大嫌いなタイ人がいたからだ。彼女はものすごい丁寧な性格らしかった。一つ一つ丁寧に言葉を選びながら、話している。クジラやイルカが大好き。彼女の旅の話はなんだかんだクジラやイルカがらみ、カナダや、確か、ハワイやフィンランドにも行ったと行ったと思う。そんな旅の話も聞きながら、僕も自分のこと話して、そして僕は写真を撮るためによく立ち止まった。そうして、そんなよく立ち止まる僕のことは気にせず話してください、僕、話聞いてますから、そういった。僕は写真を撮りながらも話を聞き、僕のいろんなことをを話した。彼女も写真をとったり、この木いい!この風景素敵!なんて言い合いながら話は止まることもなく、でも景色も思いっきり楽しんだ。








なんていうかね、ほんとマジ最高だったの。この日の夕方のこの景色。次の日にバイクで一周したけれど、このときの景色たちの方が印象的。神の浜。もやがかった夕陽。うわー!!マジ最高!!きれい!!なんて何回いったっけ。







もう暗くなって女瀬の崎展望台で夕陽を見るのは厳しくなってきた。だから、途中の神の浜までで折り返すことにした。一応ヘッドライトは持っていたけれど、電柱が一つもなかった。


もういうことは何もなかった。

宿に戻ると、手を怪我している同い年ぐらいの男性が、お弁当を食べていた。聞けばバイクで事故ったとのこと。『こりゃ、ネタにしてたのしむしかないっっすよ〜』と明るい。あはは。ぼくも次の日、バイクで島を回る予定でいた。楽しくなってきたぞ。




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2015年2月18日水曜日

クジラ。僕がここにきた理由。〜沖縄、慶良間諸島・座間味でホエールウォッチ ング

旅友達が、沖縄慶良間諸島に旅をしていたこの座間味の海の写真を見て、ここに来ると決めた。

座間味村のホームページにはこんな魅力的なことがかいてある。クジラがこの座間味の海で恋をして、この海で子供を産んで、アラスカや、アリューシャンなどの北に行く体力をつけるまでこの海で子育てをする。そんな海でクジラを見ることが出来る。繁殖地域であるので若いクジラが多い。ダイナミックな動きも期待できる。ホエールウオッチング。調べていたら、そんなことがわかった。クジラに会いたい。僕は、航空券をとった。旅立つ前々日だった。

那覇の泊港からフェリーで約2時間、慶良間諸島・座間味島に行くことが出来る。那覇から2時間というアクセスのよさ。それにもかかわらず世界が恋するとまで座間味村が自画自賛する海。ホエールウオッチング協会には前日に電話をして、クジラを見るための予約を取った。そして、少しの期待と、夢を描いて船にのった。



座間味港についてから、少しの時間で港内にあるホエールウオッチング協会で受付、支払いを済ませ、少し歩いて島唯一のスーパー『105ストア』でホワイトチョコとポッキーを買った。





船に乗る前に、簡単にクジラの説明。外国の方向けになんともアナログな字幕。和やかな雰囲気で、僕らは船に乗り、クジラの見えるスポットまで移動した。僕の隣に座ったのは韓国人のカップル。なんとなく沈黙だったので、僕は彼らの前にチョコレートを差し出し、話すきっかけを作った。村上春樹が好き。少し話をしながら、クジラへの夢を膨らませる。エンジンが止まった。船が止まると、みんなそれぞれクジラの見えやすい位置に行く。親子のくじらがいるようだった。お母さんと、子クジラ。姿が見えたことに、みんな静かに声を上げる。視線はみんなそろってクジラの方向をむく。右で声が上がれば右を向いた。逆もしかり。僕は、最初わかりにくかった。感覚をクジラに研ぎすませて集中しなければ、クジラには気づけない。それでも少しずつ僕にもクジラが追えるようになった。すぐ船のそばまできている。すこし背中も出してくれた。船のすぐしたにもきて、青い海の中に白いクジラの陰影もわかる。こんなにクジラが近くにいる。なんだか実感がないような気もした。けど確かに事実であるし、実感が湧いてきた。そんなこんなで2、3時間はそこにいたのだと思う。歓声が上がった。最初の感動は少しずつ薄れ、見慣れた動きしかしなくなったようにみえるクジラだったが、子クジラがジャンプしたのだ。それも何度も。なんども。疲れてくるとだんだんジャンプが小さくなる。船に一緒に乗っていたスタッフは、楽しくてしょうがなくなってきたんじゃねの?といっていた。子クジラがジャンプした後、お母さんクジラが、お手本を見せる意味で大きな迫力あるジャンプをすることもあるというが、そこまでの夢はかなえられなかった。でも、ただただ嬉しかった。クジラという僕らとは別の世界に存在すると思っていた生物が、いま目の前にいる。


座間味村のホエールウォッチングはほとんどの確率でクジラに出会うことが出来る。それは、高台から常に海を見ている人がいるのだ。クジラを目で追い続け、船を無線でそこまで誘導する。座間味村でであった漁師さんは、人間に追いかけ回されクジラはかわいそうだと言っていると、人づてに何人かから聞いた。クジラへの想い。座間味のホエールウオッチング協会というのがあるわけだけど、"毎年クジラが戻って来てくれるように、クジラにやさしいウォッチングをしよう”という活動をしている。ホエールウォッチングはクジラのストレスにならないよう、細心の注意が払わなければならない。座間味は親子のクジラが多い。だからなおさら。お母さんは子供を当然守ろうとする。ちゃんとしたルールがある。ストレスにならない距離で、長過ぎない時間で。








次の日、僕はバイクで島を一周した。そうしたら、展望台から無線を持ちながら双眼鏡を見ている、19歳の男性がいた。何見てるんですか?声をかけたら、ホエールウォッチングのためのクジラを探しているのだという。そんな人たちのおかげで、僕たちは、クジラを間近に見ることが出来る。それも毎年。座間味の人たちのクジラたちへの愛が、クジラが恋をして子供を産んで、アラスカやアリューシャンなどの北の寒いところに行くための力をつける。そんな海になっている。近くにいってもいやがらず近づいてきてくれたクジラ親子と、クジラを愛する座間味の人たちに、ありがとうが言いたい。

リンク
世界が恋する海 座間味村からのメッセージ〜沖縄・慶良間諸島国立公園
座間味ホエールウォッチング協会(毎日のクジラの頭数・クジラの状況がわかります)



旅歩家 HIROSHI KIKUCHI


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2015年2月15日日曜日

旅は、終わった。沖縄・慶良間、座間味。

成田に着陸中、昨日のお酒が残ってたからなのか、飛行機がひどく揺れたからなのか、ひどく気持ち悪くなりはきそうになった。そしたら、隣の女の子の視線がチラチラ感じる。かとおもったら椅子のポケットを慌ててまさぐり出した。まさか、とおもって僕も自分のポケットから紙袋を慌てて探した。目が合った。か、紙袋ありますか・・。やっぱり。彼女も吐きそうになっていた。紙袋を探した。なかった。大丈夫ですか?と声をかけた。前の人に紙袋もらおうかとおもったら、なんとか、持ち直した。よかった。僕の吐き気もどこかに消えた。でも大きな疲れの波が僕を襲った。


帰りの飛行機の中、ブログを書くつもりで旅の写真を見ていた。
クジラの写真を見ていたら、感動してきて、涙が出そう。クジラ。クジラ。クジラ。あのクジラが、僕の乗っていた船のそばで、まぎれもなくジャンプした。それも何回も。喜びを全身で表してくれているかのようだった。奇跡のような思い出が、こうして僕の心をもう一度、満たしてくれた。




僕は数日前、飛行機に乗って、船に乗って、座間味という慶良間諸島のの島を訪れた。
それが本当に数日前なのか。信じられない。あの海。クジラ。出会った人たち。バイクで走って感じた島の風。泊まった宿。アジアそのものだった那覇の街。本当に信じられない。遠い過去のように感じる。でも、何度思い返してみても、まぎれもない事実。そして、とてもきれいな客室乗務員にアンタッチャブルの山崎にそっくりの男性乗務員。僕のセンチメンタルを彼にぶちこわされたのだった。笑




旅は、終わった。

これから少しずつ、写真とともに旅の記録をここに書いて行こうと思います。

出会ってくれたすべてのもの、たくさんの人たちに感謝しています。
かけがえのない時間をありがとう。ほんとうにほんとうにありがとう。


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2015年2月12日木曜日

那覇の朝。おばあちゃんちのにおい。

那覇の朝。お腹が空いた。おばあちゃんちのにおい。こたつでぬくぬく。とてもいい雰囲気の宿。もう8時。ここを出ようと思う。『てんこもり』で朝食を食べて、慶良間に向かう船に乗る。そうだ、僕は旅をしているんだ。

旭ゲストハウスhttp://www.agari-tida.com

那覇、月光荘の朝食
てんこもりhttp://gekkousou.net







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2015年2月8日日曜日

無名の写真家〜ゆっくりとした歩み。



僕のこと無名の写真家、って書いてある。そうか、写真家でもあるのか。そんなことを想った。僕は今年、写真と向き合う、そんな想いがあった。だから、嬉しかった。僕は写真から一度逃げた。だからまた駄目かもしれないと決め込んで逃げていた。写真やってます、なんて恐れ多くて言えなかった。怖かったんだ。でもやっぱり写真なのかもしれない。1年前、僕の旅に関するプレゼンをしたら、写真がいいと、言ってもらえた。それも一人じゃない。そして、だんだん僕の写真が好きだと言ってくれる人が増えた。僕の世界感が好き、僕らしい写真、と表現する人もいた。びっくりしたけど、自信になった。そうして1年が経った。僕は、写真が好き。カメラがあると、旅での出会いが、日常の出会いが、一気にドラマティックな記録になる。僕の生きてきた証になる。アート、表現。写真が撮りたい。そんな風に思うのは、僕に撮って幸せに溢れた満たされた毎日を送りたい、そんな風に思う証拠なのかもしれない。そのうち、僕の肩書きに写真家、と入れようかと思う。そんな風にして、僕はこうしてゆっくりと自分の道を歩んで行くのだ。

この記事で紹介して頂きました。ありがとうございます。


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2015年2月4日水曜日

表現する。生きた証。そして、愛。〜楽しかった余韻を、胸の奥にほんのりと 感 じる

先週、誕生日が同じ二人でいまさらながらささやかな誕生日会。渋谷のほんの小さなおでん屋さん。とてもあたたかいお店だった。ふと横に目をやると隣に座っていたのはかわいいアメリカ人二人とその大学の同級生。おかみさんもあたたかな人で久しぶりに英語でにぎやかに楽しく話しをした。旅で出会った人みたいだった。写真もたくさん撮った。楽しい時間だった。そして、僕は友人と別れ、駅まで帰ると財布がなかった。お店だ、と思って帰るとやっぱりあった。とりあえず座りなよ、というのでもう一杯。帰るタイミングを失った僕は、おかみさんとお話をしながらまたおでんを食べる。かなり酔っていた。最後に、財布見つけてくれたカップルには飲み物代だけ出してお店を出た。



翌日の朝、少し気持ち悪かった。そして、昨日の楽しかった余韻が胸の奥の方にほんのりと残っていた。

自分を表現すること。文書を書くこと、写真を撮ること。
僕自身が、自分がこころ揺さぶられる経験をしないと伝わる文章は書くことが出来ない。
僕自身が、小さくてもたくさんの幸せを感じる場所にいる経験をしなければ、心動かす写真は撮ることは出来ない。もしくは、幸せな経験だけでなく、深く傷つく経験も時に必要かもしれない。

僕は、文章を書き、写真を撮って表現して行く以上、自分の心を揺さぶり、たくさんの小さな幸せの経験、時には自分のこと嫌いになりかけるような失敗の経験も。探し続けて、摑み続ける。それが表現。

僕の心が動くことの記録。



学生時代、人付き合いも、話すことも得意ではない先輩。人前で話すなんて無理、そんな彼女。でも写真が圧倒的だった。とあるコンペの最終審査。著名な写真評論家に自分の写真は何を撮っているのかそう問われ、こう答えたという。


『愛です』



それ一言。突き刺さった。そうだ、そういうことだ。愛、なんだ。

表現。それは人生そのもの。生きている証。愛。
自分の心を動かす。それが愛であり、表現なのかもしれない。




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