いまでこそ、旅でも人を撮るようになった。でも、どこかで逃げている。腰が引けている。そんな写真がたくさんある。
写真学生時代、何から逃げたって、人を撮るこだった。人が撮りたいと思っても、できない。そう決めつけて逃げた。それがものや街の景色であれば逃げることはしない。僕は、人とコミュニケーションを撮ることを極度に恐れていたし、自分がしゃべれないというコンプレックス。人だけが撮りたい、そういうわけではないができない。それがストレスだった。カメラを見ると吐き気がするほどの時期もあった。旅に出ても、カメラを持って行かないことすらあった。でも僕はまた写真と出会った。またやりたいという想いもあった。そんなタイミングで、『写真と向き合ってみたらいいかもしれない』尊敬する方にそんな言葉をもらった。そうか。写真だ。
写真を撮る行為は、指を少し動かせば完結するのかもしれない。でも、そこには被写体への愛が必要だし、愛を表現するために一歩踏み出す勇気がなければいけない。一歩踏み出す勇気。自分がいいと感じたものに正直にシャッターを押す勇気。写真には勇気が必要なんだ。こないだ久々に人を撮ろうと思った。撮りたい。そう思った。まっすぐで、可愛らしい素敵な女性。勇気をふりしぼって、写真をとらせてもらうことにした。写真と向き合うこと。それは、自分と真剣に向き合うことなのかもしれない。
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