僕が初めてポストカードを売ったときのこと。本当に不安でいっぱいだった。だって、自分の頭の中でイメージしたものがカタチになり、そしてそれが、人の目にさらされようとしている。そのとき、自分の写真を展示できるチャンスにも恵まれた。当日の朝、早めに会場に着き、写真の展示の準備をしていた。僕は写真をどう展示しようか考えあぐねた結果、写真をパネルにして展示することにした。しかし、残念なことに、パネルをきれいにカットできずにその展示される写真はきれいとは言えないと思ってしまった。
それでも、持って行った。そして、写真展示の準備のためにその、パネル写真を出した。そしたら、素敵ですね、とか、パネルに張るのもいいですねなんて声をかけてもらった。僕はきれいに出来なかった、という想いが強よすぎた。自分のこと信じていなかった。駄目なりにもここまでやったんだと自分をほめてあげることは出来なかった。せっかく素敵だと行ってくれている人がいたのに僕はその気持ちを真っ向から否定してしまった。素敵という言葉に対して『いやいや、パネルがきれいにカットできなくて・・』といった。『全然駄目です。』とも。僕はあとで、やってしまった、と思った。自信のなさで、そういうマイナスだと思う点に意識が行くことは仕方ないとしても、相手がせっかく素敵だと思ってくれた気持ちを否定して、自分のだめだという意見を押し通した。受け入れる勇気がなかった。いつまでたっても、人から認めてもらうことが出来ないのではないか。なぜなら、自分で自分を否定していたからだ。
きっと、ものすごく嫌な想いをさせてしまった。本当に申し訳ない。せっかく認めてくれていたのに。
相手を信じて、自分も信じて、たとえそのカタチになったものが自分では60点だとしても、素敵だと言ってくれる人がいたなら、それは受け入れる勇気を持つ。そんな風に感じた出来事。
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