WEB STORE『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』
これは、僕の生きてきた証。
自信をなくして勇気が出なくなったとき『自信って自分を信じること』何回も自分に言い聞かせた。
あれは自分に向けた言葉。旅によって自分の生きる場所を小さいながらに見いだしてきた。
いろんなことがあった。楽しいことだって、受け入れがたいことも。
でも旅は僕を救ってくれた。僕の写真と言葉で大切に、勇気づけられると言ってくれる人がいるなら、
僕はあなたにこころを込めた贈り物をしたいと思います。
WEB STORE『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』(https://tabi-photo.stores.jp/#!/)にて、旅で見つけた宝物のメッセージポストカード、販売中。

2015年3月4日水曜日

沖縄。浦添市。牧港。モリつきでアバサー(ハリセンボン)を獲るのについて行ってみた。



那覇の隣町、浦添市。宿で出会った人と二人、バイクで牧港へ向かった。 僕は宿にあったバイクを借りた。前の日、宿の共有すぺーす、コタツのある広いダイニングで出会ったそこにいた人たちと初めましての話をした。そのうちのひとり、若々しくて、さわやか。しかも腰が低い。「ああ、あのはじめまして」少し話が温まったところで、後から来た男性は僕にそう言った。 長期滞在の人が僕以外は見知った顔が多いようで仲も良さそうだった。彼はオーストラリアにギリギリでワーホリして(いわゆるギリホリ、というやつだけど)、それからそこで働いた資金などもあって、インドなどいろいろ旅をしていた。旅が好き、長く付き合っていた彼女に振られたのが僕らの共通点だった。(笑)そんな彼が、次の日にモリつきで魚を捕りに行くらしいというのを聞いて飛びついた。『僕も一緒に行ってもいいですか???』僕の旅の最後の予定が決まった。

朝11時ぐらい。那覇の街をバイクで駆け抜けるのは悪くなかった。うん、楽しかった。ほとんど日本のどこにでもある幹線道路と似たようなものだけど、そこに古くからあるようなもの、は沖縄のオリジナリティを感じることができるようなものもちらほら(本当は沖縄のオリジナリティがなんなのかわからないけれど)。そんなこんな、30分ほど走って、ついた。牧港。







宿を出るときから思っていた。丁寧に行くための手はずを整えているその姿は、前の晩、ニコニコと笑って話していた時の表情とは少しちがう。優しい表情のなかに真剣な目の兆し。すこしだけ言葉を交わしながら手際よく準備する。海に着くとをじっと見つめて、海を読んでいた。波が高いな。想像していたよりも海が高いようだった。経験からくる勘。ギリギリ大丈夫。彼は準備し、海に足を入れ、彼がほんの小さな豆粒になるくらい、遠くに泳いでいった。しばらくは彼の様子を追っていた。潜っては顔を出し、というのがなんとなくわかる。日が当たり、気持ち良くなって、昼寝した。モリつきは、長ければ2時間ぐらい、彼がへとへとになるまで、って言ってたし。そうしてなんとなくだらだらし、海は綺麗だけれど、そこにいるのももったいないので、港近辺フラフラしながら、こんな所は彼に出会わなければこなかった。本当にありがたい経験。海から上がったら喉乾くだろうと思って自販機で飲み物を二本買った。飲んでいたのを見たことがあるので、好きであろうコーラか、海上がりだしお茶の方がいいのかな、なんて思い両方買った。僕はどちらでもよかったから。










そんな散歩から戻ると、彼が海から上がって、海を眺めながら立っていた。『取れましたか』少し遠くからかけた僕の声は聞こえていない。防波堤のブロック石の穴に何かを投げた。アバサー。ハリセンボン。前の日に話していたやつだ。3匹。きっと勘を研ぎ澄ませている。そしてまた海に入った。でもほんのすこしで戻ってきた。あとでモリの矢先が取れてしまって慌てて探していた言っていた。『小さい。もう少し大きいのが取れると思ったんだけどな。』本当に悔しそうだった。この魚はさばいて、見知った居酒屋に売っている。沖縄でよく食べられているアバサー。だから大きいものを取ることができればそれだけ手に入るお金は大きくなる。

自分の宿に戻ると、手際よくハリセンボンをさばく。自分で取ってきたものを台所で静かにさばく姿はほんとうにかっこよかった。慎ましくも、彼はどこでも生きていける力を持っている。沖縄、那覇。彼はまだ旅の途中だ。





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