これで旅も終わり。
もう少しここにいたかった。
船からはテープを投げ、
港からはみんなが手を振る
船が離れいよいよというところで
若者何人かが船を追いかけて走り出す。
手を振って、
バイバーイ
また来てねー
と、叫んでいた
これ以上進めないところまで行くと、立ち止まり、その若者たちは手を振り叫び続けた。
昨日僕は、歩き疲れ遅めの昼食を海岸に座りながら食べていた。
お酒も入り、気持ち良くなってそのまましばらく昼寝をした。
海にも少し入った。
同じぐらいの年齢だろうか。僕が座っていると、男性がチラシを持って声をかけてきた。
夜に彼の無料ライブがあるので、ぜひ来て下さい、ということだった。
その時は時間があれば…ぐらいのノリだったが、いってみることにした。
彼の音楽は、本当に明るく、ストレートで、パワーのある音楽だった。
地元の人たちや学校の先生、子供達もたくさん来ていたようだった。
特に、式根島の子供達はとっても元気で、素直そうな子達ばかりだ。
一番前で、彼とので音楽とともに盛り上がっていた。
彼の音楽は、島への愛、家族への愛、大切にしてくれている人たちへの愛。そんなことを歌っていた。
自分のおじいちゃんおばあちゃんを題材にした曲、東京に送られてくる島からの贈り物を題材にした曲、島のことを題材にした曲が歌われていた。
彼は、島出身でかれこれ10年ぐらい音楽をやっているということだった。
今は成功しているなんて言える状況ではないけど、
やり続ければ、絶対夢は叶う。
音楽をやり続けて、成功する!
彼を育ててくれた島の人たち、
島に来てくれた人たちの前で、
そう言い切った。
そんなメッセージを込めて、夢を追う人への応援歌もあった。
ライブも終わりに差し掛かったところ彼は、
式根島は人口約500人からなる小さな島だけど、みんながいつ島にやってきても、
ただいま、
おかえり、
そんな風に言い合える、
そんなあったかい式根島を大切にして行きたい。
彼が言うのだからきっとそんな島の良さは失われない気がする。
若い彼と、元気な子供達がいっぱいいるから。
船が出港する時、
また来てねー。
あの言葉はもしかすると、誰かに宛てた言葉だったかもしれない。
でも、僕の心にも響いた。
ここへまたやってきたら、
誰かが、おかえり。そう言ってくれそうな気がする。
彼が言うような、あたたかい式根島。
楽しい時間を、本当にありがとう。
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