こんな写真を見つけた。
僕が一人旅で、初めて値段を聞いて、部屋を見せてもらって、 何件もまわった末に決めた宿の一階。
個室で200バーツぐらいだったかな。 はっきり覚えていないけど、日本円で600円ぐらい。
バンコク、カオサンロードの端っこにあって、 今はサブウェイになっているそこは僕の泊まっていた『ラダ・ ゲストハウス』のカフェレストランになっていて、 その奥に宿の部屋まで行く階段があった。
受付の女の子、すごく笑顔が素敵だった。その縦長のビル、 部屋まで上がる狭い階段を上りながら、 緊張していた僕にいろいろ言葉をかけてくれた。年を聞かれて答え ると同い年ぐらい(当時20歳)であった。 そんな彼女はとても大人びて見えた。のちに、ちょっとしたプレゼ ントまでもらった。ブッダさまのポスターだった。 あなたにもあげる、と。私すごく大切にしてるんだ。 どうしてそんなものをプレゼントされたのか不思議だったけど、 緊張しながらものすごく嬉しかったのを覚えている。
そんな出会いのあったゲストハウスのロビー兼レストランは今はも うサブウェイになっていた。
実はあれから何回かカオサンに訪れていて、また、 あそこに泊まりたい、そう思ったが見つけられずにいた。でも、 やっと気付いた。 サブウェイになってしまっていたから気づかなかったんだ。 カオサンは昔は素朴だったという人もいるが、開発が進み、 旅人だけではなく、タイの若い人が集まりクラブも多い。 六本木みたいな街だ。
僕も変われば、世界も変わっていく。
自分勝手だけど、僕の訪れた街は、変わらないで、 そう思っていた時期があった。
あの街。あの自然。
どんどんどんどん観光地化されていったり、無垢な子供たちが、 裸足で走り回っていて、小汚い屋台、 セブンイレブンのような見慣れた看板はなくて。 そんなイメージがどんどん薄れていく。僕が訪れた当時、カンボジアにはコンビニはなかった。でも、 とある時、セブンイレブンができたと聞いて、 少し残念な気持ちになった。でも違う。そんな旅人がそんなことを思うのは自分勝手すぎる。
そこにいる人にはそこにいる人の生活がある。 お金をかせがなきゃならない。それに、理想があって当然。こうなりたいと憧れがあって当然。 それが西洋的だろうとなかろうと。僕の今まで旅してきた場所たちの、そのまま、 あの素朴な雰囲気が、どんどん変わっていく。
僕が、勝手に求めている、素朴さ。
開発。
観光地化。
でもそれは、悪いことじゃない。
より良い生活をしたい。
みんな幸せになりたい。
僕は、そのままでいてほしい、そう思っていた時期もあたけれど僕がそんな事を言う権利はない。
ラオスのルアンプラバンで出会った友人と、 メコン河に船で流されながらそんなことを話していたのを思い出した。
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今週末5月17日 (日)
吉祥寺 ハモニカ横丁朝市『旅写真と僕を支えてくれた言葉たち』出店
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朝7:00〜10:00(雨天中止)
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旅する写真家。旅歩家。 HIROSHI KIKUCHI
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