翌日の朝、少し気持ち悪かった。そして、昨日の楽しかった余韻が胸の奥の方にほんのりと残っていた。
自分を表現すること。文書を書くこと、写真を撮ること。
僕自身が、自分がこころ揺さぶられる経験をしないと伝わる文章は書くことが出来ない。
僕自身が、小さくてもたくさんの幸せを感じる場所にいる経験をしなければ、心動かす写真は撮ることは出来ない。もしくは、幸せな経験だけでなく、深く傷つく経験も時に必要かもしれない。
僕は、文章を書き、写真を撮って表現して行く以上、自分の心を揺さぶり、たくさんの小さな幸せの経験、時には自分のこと嫌いになりかけるような失敗の経験も。探し続けて、摑み続ける。それが表現。
僕の心が動くことの記録。
学生時代、人付き合いも、話すことも得意ではない先輩。人前で話すなんて無理、そんな彼女。でも写真が圧倒的だった。とあるコンペの最終審査。著名な写真評論家に自分の写真は何を撮っているのかそう問われ、こう答えたという。
『愛です』
それ一言。突き刺さった。そうだ、そういうことだ。愛、なんだ。
表現。それは人生そのもの。生きている証。愛。
自分の心を動かす。それが愛であり、表現なのかもしれない。
旅歩家 HIROSHI KIKUCHI
FACEBOOK HIROSHI KIKUCHI(基本承認いたします。)
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